企業カーボンフットプリント(CCF)
農産物、食品原料
日本、東京
従業員規模 100人以下
MCアグリアライアンスは、三菱商事とOlamの合弁会社で、コーヒー、ココア、ナッツ、乾燥野菜、スパイス、ゴマ、油脂などの食品類を日本に輸入し販売しています。Olamが世界中に持つサステナブルな農産物および食品のサプライチェーンネットワーク、そして三菱商事の日本における広範な流通および販売ネットワークを組み合わせた企業です。
MCアグリアライアンスは、高品質で持続可能な製品を人々に提供するために、原材料の調達から流通までサプライチェーン全体でサステナブルな取り組みを行っています。そして、B2B顧客からの持続可能な原料の需要に応えるために、環境への影響を重視した未来に対応したサプライチェーンの構築を目指しています。
MCアグリアライアンスは、スコープ3の排出量を測定し削減に取り組む農業食品企業として、業界をリードするチャンスを見出しました。しかし、排出量の大部分が農産物の上流に位置するサプライヤから発生しているため、農業や加工の段階での排出量を把握することが難しく、信頼性のある基準値を得ることが困難という大きな課題を持っていました。
MCアグリアライアンスがサプライチェーン排出量を測定、管理、削減計画を立てるために採用したのは、Terrascopeのエンドツーエンドの脱炭素化プラットフォームです。このプラットフォームは、脱炭素化の取り組みを特定するだけでなく、その削減効果を定量化するシミュレーション機能を提供しました。
MCアグリアライアンスはTerrasocpeの「排出量削減シミュレーション」機能を利用することにより、原材料の調達ルートと加工方法を変更し、排出量を削減するシナリオを発見しました。
理由は以下の通りです。
(1) 日本ではエネルギー需要の約4分の1を石炭が占めているのに対し、シンガポールは天然ガスの発電所が主流であるため、電力の排出係数が日本に比べて低い。
(2) 原材料をシンガポールで加工することで、加工後の原材料は加工前と比べて軽量化するので、輸送の際の排出量を削減できる。また、輸送燃料を削減でき、コスト削減の効果にもつながる。
このように詳細な活動データと排出の要因を活用して、スコープ3排出量を細かく算出することにより、よりよいシナリオを発見できました。Terrascopeチームの持つサステナビリティの専門知識と排出データのインサイトを組み合わせることで、MCアグリアライアンスは効果的な脱炭素プログラムを構築しました。
MCアグリアライアンスは、Terrascopeはを利用し、反復可能で洗練された排出量測定および報告プロセスを確立しました。2022年のデータから始まり、現在は2023年をカバーしており、組織は数年間にわたって排出量を追跡し、管理できるようになりました。これにより、MCアグリアライアンスはサプライチェーンを深く掘り下げ、GHG排出量がより少ない農園や物流ルートを組み合わせ、顧客のスコープ3排出量削減にも取り組む予定です。すべてが1つのプラットフォームで管理されています。