顧客事例

テトラパック:サステナブルなパッケージングに対する製品カーボンフットプリント(CFP)の算出を従来の方法より98%速く達成

作成者: Terrascope Team|2024/09/30 1:25:55

提供サービス

製品カーボンフットプリント(CFP)

業界

食品・飲料の加工処理および容器包装

本社所在地

日本、東京

 

主な成果
  • 1月で16SKUの詳細な製品カーボンフットプリント(CFP)を算出
  • 各テトラパック製品と同じカテゴリーの他社製品を比較した結果、テトラパック製品の方が、最大88%排出量が少ないことが判明
  • よりサステナブルなパッケージを選択するためのデータをテトラパックの顧客に提供し、テトラパック社におけるサステナブルイノベーションの推進をも加速させる

 

テトラパックについて

テトラパックは、食品の加工処理および容器包装のソリューションで世界をリードする企業であり、160ヶ国以上の食品・飲料業界において、安全かつ革新的な製品を提供していることで知られています。世界中の人々の日々のニーズを満たす、環境に配慮した容器包装を提供することがテトラパックの使命です。

テトラパックのビジョンは、食品・飲料業界においてサステナビリティを推進すべく、品質はもとより安全基準の水準を維持しながらも、植物由来であること、かつリサイクル可能であること、そして責任ある調達による素材からのみ作られた容器包装の製造および提供を将来にわたり追及していくことです。

テトラパックは、顧客がサステナビリティの取り組みを強化し、製品カーボンフットプリントを削減できるよう支援するという強いコミットメントを持ち、様々な容器包装ソリューションを提供しています。顧客に対して持続可能性への取り組みを紹介し、環境への影響を数値化するため、テトラパックはTerrascopeと提携しました。

 

課題

テトラパック製品が他社の容器包装製品と比べて、サステナビリティの観点からどのような優位性を持つかを理解することは、テトラパックにとって非常に重要です。しかしながら、製品のライフサイクルアセスメント(LCA)といった、高コストかつまた長期間にわたるような環境負荷評価ソリューションには課題を感じていました。

 

Terrascopeのソリューション

Terrascopeとの提携により、テトラパックは容器包装製品のCradle to Gate (ゆりかごからゲートまで:原材料から出荷まで)の製品カーボンフットプリント測定を実施し、製品ポートフォリオにおけるGHG排出の包括的な評価を実現することができました。この取り組みによる成果を3点ご紹介します。

01.
業務効率の向上

Terrascopeは、食品および農業のバリューチェーンに関する深い専門知識を活かし、テトラパックのCFPプロセスを迅速に進め、わずか1月で16SKUの詳細な製品カーボンフットプリントを算出しました。これは、一般的なLCAのように、1製品のコストがおよそ30万ドルかつ実施に数月かかる従来の方法に比べて、98%の時間短縮を実現しました。

TerrascopeのCFPソリューションは、たとえ十分な一次データが揃わない場合でも、実態により近い高度な製品レベルのGHG排出量の迅速な推定が可能であるため、テトラパックにおける継続的なセールス、マーケティングあるいは製品革新戦略に適応させていくことができます。TerrascopeのCFPアプローチは、従来のLCAの約70%の精度を達成し、精度と測定プロセスの速さのバランスを取ることができます。


02.
ブランド評価の向上

Terrascopeのソリューションによって、テトラパックの容器包装製品16SKUのうち15SKUが、競合他社の同様の製品と比較してGHG排出量が2%から88%低いという結果を得ることができました。テトラパックでは、有望な新規顧客あるいは既存顧客との商談にこの結果を有効に取り込むことで、テサステナブルな容器包装サプライヤーとしての評価を高めることができます。

 

03.
新たな収益源の構築と脱炭素投資の最適化

Terrascopeは、製品カーボンフットプリントを迅速に測定し、競合他社の容器包装製品との比較結果をテトラパックに提供することにより、同社のグリーンイノベーションの取り組みを加速させています。

また、テトラパックは、自社の容器包装ソリューションのGHG排出量プロファイルを具体的なデータで示すことで、サプライチェーンにおいてサステナビリティを重視する新規顧客を獲得し、さらに既存顧客との関係をより強化することも可能です。

Terrascopeの分析により、テトラパックの容器包装製品の原料に使用されているバイオプラスチックが、低GHG排出量にどの程度貢献しているかが定量化されました。これは、将来の製品開発とイノベーションの指針となり、環境面での利点と投資収益率を最大化することに役立ちます。